理事長挨拶
McSYL Projectの基幹の1つとなる施設が5月に開業いたします。
病んだ心身の治療は、急性期に始まり、慢性期へ移り、健康への回復と保持そして安定へと導き、さらには、在宅での療養へと一連の流れに乗って途切れることのないケアーが医療と介護の協働の下に実行されなければならないと考えています。「巽今宮病院」はその一連の流れの中で、慢性期の治療を担当する110床の入院施設です。厚生労働省が言う病床機能分類で表わすと、医療型療養病床40床、一般病床70床(うち、回復期リハビリテーション病床40床、開放型病床30床)です。
 この新病院に共通した考えは、「流動性」と「地域への問いかけ」です。まず、建物を円形にしました。この型をとることで、入院の方が等しく自分の窓が持てます。もちろん、窓ぎわには、自分用の机と椅子を用意しています。病状等に応じ、適時個室化もできます。
 職員にとっては病室までの導線が短く取ることもできます。何よりも廊下も含め、すべてのスペースがリハビリテーションに活用できます。このように利点が多く挙げられますが、型としてはめずらしいものです。正に円形の病院は地域への問いかけです。
 診察には内科とリハビリテーション科の医師が担当し、病棟は慢性期のみならず、急性期にも十分な経験を積んだ看護師を配置し、他の医療職と協働で随時、適切な医療ができる編成をとっています。
一方、回復期のリハビリテーションはいつでもどこでもおこなうことが大切です。365日、毎日リハビリテーションができる態勢を考えています。前庭には車椅子操作の練習のために電車道の踏切もつくりました。
 その前庭はこれら三種の果実が揃えば生きるためのすべてが満たされると伝えられているリンゴ(愛の果実)とヘーゼル(知識の木)そして、オーク(力の木)が取り囲んでいます。その中でのリハビリテーションもできます。建物の裏には公園をつくり、前庭と裏公園の間、建物の廻りは薬草園をつくり約50種類の薬木薬草が植えられています。

 利用者に一日も速い快気をもたらすために、職員はもとより建物、敷地も含め、人と物、すべてを活用し流動的に物事を発想し、地域社会に問う医療を実践するための病院です。
 巽今宮病院の開設は、McSYL Projectの急性いや超急性から在宅居宅ケアーへの一連の流れをより漏れをなくするものです。巽病院はより急性期としての機能を発揮することができ、一方、老人保健施設はよりその役割を明確にすることができ、かつ、巽今宮病院の後方支援ができうる施設となります。
 私共の願いは、一人ひとりへの安全と安心です。そのためには途切れない医療と介護のかかわり
−A Seamless System of Continuing Care−
が必然と考え、このProjectの達成に向かって歩いているのです。


理事長 巽孝彦

<院外広報誌 マックシールプレス5月号より抜粋>
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