医療法人マックシール 巽病院

小さなキズの内視鏡手術センター
小さなキズの内視鏡手術センター
医  師 永井 祐吾(センター長)、東郷 直希、中木 正文
対象疾患 胃癌、大腸癌、胆嚢・総胆管結石、そけいヘルニア、食道裂孔ヘルニア、ヘルニア陥頓、  直腸脱、腸閉塞、急性虫垂炎、穿孔性腹膜炎
特  徴 一般的には緊急開腹手術で治療される疾患に対しても、可能な限り小さなキズで体にやさしい内視鏡外科手術を行います。
センター長挨拶
「医療法人マックシール巽病院では、平成28年9月から「小さなキズの内視鏡手術センター」を開設しました。
 対象となる疾患は、胃癌、大腸癌、胆嚢・総胆管結石、そけいヘルニアなどの内視鏡外科手術に加え、食道裂孔ヘルニアやヘルニア陥頓、直腸脱、腸閉塞、急性虫垂炎、穿孔性腹膜炎など一般的には緊急開腹手術で治療される疾患に対しても、可能な限り「小さなキズで体にやさしい内視鏡外科手術」を行います。
 センター長の私は1990年代より内視鏡外科手術の臨床応用に取り組み、現在保険収載さえている消化器外科領域のすべての内視鏡外科手術を執刀します。東郷医師は20年来、永井医師のパートナーとして内視鏡外科手術に取り組み、中木医師は30代半ばの若さで日本内視鏡外科学会技術認定医の資格を取得しています。最近は、胆石・ヘルニア外来にも取り組んでいます。
当センターで実施している内視鏡外科手術
1. 早期食道癌、胃癌、大腸癌に対する内視鏡的切除(EMR,ESD)
2. 食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
3. アカラシアに対する腹腔鏡下根治術
4. 胃癌に対する腹腔鏡補助下胃切除術
5. 胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡下局所切除術
6. 穿孔性胃・十二指腸潰瘍に対する腹腔鏡下大網充填術
7. 腸閉塞に対する腹腔鏡下癒着剥離術
8. 腹腔鏡下虫垂切除術
9. 結腸癌に対する腹腔鏡補助下結腸切除術
10.直腸癌に対する腹腔鏡補助下低位前方切除術
11.完全直腸脱に対する腹腔鏡下修復術
12. そけいヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
13.閉鎖孔ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
14.腹腔鏡下胆嚢摘出術
15.腹腔鏡下総胆管切開切石術
16.腹腔鏡補助下肝部分切除術
17.腹腔鏡下肝嚢胞開窓術
18.腹腔鏡下脾摘術
19.腹腔鏡下副腎摘出術
20.その他
腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下手術は小さい傷からお腹のなかに腹腔鏡というカメラを挿入して、モニター画面を見ながら行う手術です。胆嚢結石の手術が最初でしたが、最近では胃癌や大腸癌の手術もこの方法で行われるようになりました。傷が小さいことから「体にやさしい手術」、「低侵襲手術」とも言われます。患者さんにとっては傷が小さいことによって、①痛みが少なく、そのため手術後身体が早くからに動かしやすい、②癒着が少なく腸閉塞の合併率が低い、③美容面で優れている、等のメリットがあります。一方、手術する側の外科医には経験と技術が要求されるわけですが、モニター画面に手術している部位が拡大して映し出されるために、より正確な手術が可能になるというメリットがあります。
2015年10月に赴任した永井主任外科部長は、1990年に我が国に腹腔鏡下胆嚢摘出術が導入された直後より、腹腔鏡下外科手術の臨床応用に取り組んでまいりました。中でも、1993年には、動物による基礎実験成績に基づいて、我が国で最も早く「胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術」に成功しています。以来、胃癌、大腸癌をはじめ、さまざまな消化器疾患の内視鏡外科手術に取り組んで来ました。 胃癌に対しては、2㎝までの粘膜にとどまる分化型癌では、口から挿入した内視鏡で切除する、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD、図1)で治療します。これより大きかったり、深かったりしても、癌が胃壁にとどまり、画像上リンパ節転移や他臓器の転移が認められない病巣には、腹腔鏡下胃切除術を行います(図2)。大腸癌についても、粘膜にとどまる癌は肛門から挿入する大腸内視鏡観察下にESDを行い、それ以外の早期癌や、大きな転移のない進行癌は腹腔鏡下手術を行います。表1、図3に示す通り、永井医師が勤務していた病院での腹腔鏡下手術成績は、当時の全国の開腹手術成績に劣らないことは明らかです。

胆嚢結石に対しては、どこの病院に行っても腹腔鏡下手術が当たり前ですが、永井医師はそれに加え、開腹手術の既往のある患者さんや、急性胆嚢炎の患者さん、あるいは総胆管結石を合併している患者さん(これらは一般的に腹腔鏡下手術をするところは少ない)も腹腔鏡で治療します。この他、逆流性食道炎の原因となる食道裂孔ヘルニアや肛門から直腸が脱出する直腸脱、あるいは急性虫垂炎(盲腸)やそけいヘルニア(脱腸)など、表2に示したすべての手術を内視鏡外科手術で治療します。「内視鏡手術は傷が小さいというが手術時間が長く、傷が治ってしまえば、何も変わらない」という意見もありますが、実際、図4の写真のように傷が小さい分、内臓が外界にさらされる時間が短く、痛みが少なく翌日から歩行でき、入院期間も従来の開腹手術より大幅に短くなります。

表2 マックシール巽病院外科で実施している内視鏡手術
1.早期食道癌、胃癌、大腸癌に対する内視鏡的切除(EMR,ESD)
2.食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
3.アカラシアに対する腹腔鏡下根治術
4.胃癌に対する腹腔鏡補助下胃切除術
5.胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡下局所切除術
6.穿孔性胃・十二指腸潰瘍に対する腹腔鏡下大網充填術
7.腸閉塞に対する腹腔鏡下癒着剥離術
8.腹腔鏡下虫垂切除術
9.結腸癌に対する腹腔鏡補助下結腸切除術
10.直腸癌に対する腹腔鏡補助下低位前方切除術
11.完全直腸脱に対する腹腔鏡下修復術
12.そけいヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
13.閉鎖孔ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術
14.腹腔鏡下胆嚢摘出術
15.腹腔鏡下総胆管切開切石術
16.腹腔鏡補助下肝部分切除術
17.腹腔鏡下肝嚢胞開窓術
18.腹腔鏡下脾摘術
19.腹腔鏡下副腎摘出術
20.その他

昨年10月に入職してからも、すでに胃癌、大腸癌、総胆管結石、腸閉塞などの手術に加え、閉鎖孔ヘルニア嵌頓(骨盤の隙間に腸がはまり込む)や胃癌の患者さんに偶然発見された、副腎腫瘍の同時切除にも成功しました。中には90歳を超える患者さんも何人かおられましたが、みなさん元気に退院されました。傷が小さく、体に優しい分、ご高齢の患者さんにも、安心して受けていただける手術だと考えています。大阪の北に位置するこの地域には、大阪大学や大阪医大といった先進的医療施設が多く、進行癌など難治性疾患に対しても、高度な先進医療が受けられるという意味で、医療資源に恵まれた地域です。しかし、緊急を要する急性胆嚢炎や腸閉塞の手術、或いは良性であっても食道裂孔ヘルニアや直腸脱といった比較的まれな疾患に対する内視鏡手術にも迅速かつ臨機応変に対応できる病院は少ないと言えます。当院は、救急疾患はその日のうちの対応し、胃癌、大腸癌でも1週間以内に内視鏡手術をおこなうことをモットーとしています。「手術を勧められたが、何とか小さい傷で治したい」とお悩みの方、ぜひご相談ください。

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